自動車業界におけるエッジコンピューティング

現在エッジコンピューティングの利点をもっと活かしながら用いられている業界の一つが自動車業界である。自動運転の開発においてこのエッジコンピューティングが積極的に導入されており、その情報処理のリアルタイム性のメリットが活用されているのだ。

自動運転においてはデータをリアルタイムに分析・処理する環境が絶対条件といえる。ほんのコンマ何秒のレベルでブレーキやアクセルの判断が遅れてしまうだけでも深刻な事故をもたらしてしまうことになりかねないからだ。そのためデータの送受信や分析に時間がかかるクラウドコンピューティングには向いていない。なおかつ、ネットワークでデータを送受信する形では万一通信環境に障害が生じた場合に恐ろしい事故を起こしてしまう恐れも出てくるのだ。まさにエッジコンピューティングの出番、というわけである。

自動運転の自動車にカメラ・センサー・レーダーなどの端末を取り付け、さらにそれらによって収集されたデータを処理するためのコンピューターも搭載する。これによって自動運転が行われている間にも情報の収集と分析が行われるのだ。そしてブレーキやアクセルなどの動作はこれらエッジコンピューティングによって判断・処理を行い、運転に関する情報などはクラウドコンピューティングに送信・集積させることで課題の抽出などを行うことで以後の開発に役立てられることになる。

ポイントしてはエッジコンピューティングをメインに活用しつつ、クラウドコンピューティングも活用することでより幅広いデータ収集・分析が可能になっている点だ。この連携も今後推し進められていくことだろう。

自動車業界だけでなく、多方面でエッジコンピューティングは活用されている。さまざまなエッジコンピューティングの活躍の場を知りたい方は、こちらのサイトを読むといいだろう。